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【レポート】子どもと世界を遊ぶ・学ぶ・知る

今年度の最後の大きな取り組みとして行った創世スクエアでの「子どもと世界を遊ぶ・学ぶ・知る」は昨年の10月に地下歩行空間で実施した取り組みの続きのような形式で実施した。

取り組みの想いとしては、

【子どもは側に居る大人によって、その子の世界がつくられると考えます。大人が子どものことを知り、いかに子どもの世界を広げるかを考えることができるよう、日常のなかで実践できる簡単な学びや体験を集めました。】

このメッセージの様に、大人が学び、知り、子どもと共に遊ぶことで、子どもたちの視点にたった大人になっていけたらという気持ちで取り組みを設計していった。

 

<大人が学ぶ>

「子どもの遊びの変化から知る、子どもの成長~1人遊び、集団遊び、ごっこ遊びから知る人ととの関わり~」 先生:柏木順さん(学校心理士)

gurumiスタッフの「子どもの成長変化を遊びの中から知りたい」という想いを軸に構成した上で、先生から以下2つの点をメインにお話していただきました。

・幼児期に育てた「人との関わり」

・遊び・生活の中で「人との関わり」はどのように育つのか

幼児の教育には以下<5領域>があるとのこと。(この領域は幼稚園教育の要領にも記載されているもの)そしてそれらは個別に取り出して指導するのではなく、遊びを通し総合的な指導の中で一体的に育むことが大切なんだそうです。

 

○健康: 心身の健康に関する領域

○人間関係: 人との関わりに関する領域

○環境: 身近な環境との関わりに関する領域

○言葉: 言葉の獲得に関する領域

○表現: 感性と表現に関する領域

また、この人との関わりの成長のなかで大切なことが「保護者との安心感・信頼感」が基盤になるということ。

参加されている方々も、時々うなずきなからメモをとりながら聞かれている姿が印象的でした。お話の後は、参加者同士でグループになり少しの時間でしたが意見交換を行いました。

兄弟間での遊びのこと、これから生まれていくる兄妹への上のお子さんへの心配ごと・・・などなどさまざまです。

一つひとつに明確な答えは無いものの、「保護者との安心感と信頼感」が構築されていれば、なんとか苦しいと思う子育てのひとシーンもそれぞれの方法で乗り切れる(いつのまにか乗り越えている)のではないかという気持ちが持てた。そんな時間になりました。

 

<子どもと遊ぶ>

「さわって、うごいて、あそぶ~子どもの個性をみつける遊びかた~」先生:青木美紀さん(作業療法士)

音を出しすぎない遊びを取り入れつつ、でもほどほどに子どもたちが満足する動きもとりいれた時間にしたい。という「ここは子どもの足音も出してはいけないマンションか?!」と思うようなオーダーを聞き入れてくれた青木先生。

今回は触覚もフルに使う時間が多かったのも印象的です。

大量の豆に手を入れて感じる、すべすべ、つぶつぶ、しゃらしゃら。子どもたちの口から出てくるオノマトペも様々。

お母さん、お父さんの膝にのって、遊びつつ、子どもと一緒にヨガをやり、最後はパプリカを手話つきで踊る。 なんだかずーーーっと動きつつ、子どもの動きも観察すると、都度都度その子の興味が何にあるのかわかったかたも多いはず。子どもって興味がないものから「え“!これに興味?!」と思ってしまうものに反応してしまいませんか? なんだかそんなタイミングがたくさんあったのではないかなと思います。

 

【?】BOXが登場に、箱の中の見えない何かに触れる怖さ、面白さ、わかったときの嬉しさ。

いろんな気持ちが生まれた時間でもありました。

最後は先生がつくってくれていた、手作りスクニーズ(風船のなかに片栗粉が入っていて独特な触感です)を手におしゃべりタイム。少しの時間でしたが、日頃の子どもとの遊びについておしゃべりする姿がみえました。

<絵本を知る>

「絵本の読みかた・楽しみかた」 先生:高橋洋子さん(ばらのおうち文庫主催)

最後は絵本について。

清田区のご自宅で家庭文庫を開き、子育てサロンを行っている高橋さんに、おすすめの本をたくさん持参していただきました。そして、その場に居る親子の顔をみながら、次々と本を手にして読み進めてくれます。

自分の子育ての話や、子育てサロンのエピソードを交えて、一冊一冊に読んだ相手の成長があること、そして読みての保護者自身も心の変化や子どもに対しての視点が変化したことなど、話題はつきません。

子どもたちがワーワーと声をだし始めた時。親はどうしても静かにさせがちですが、洋子さんは「いいのよ。子どもは気になる絵本の節が聞こえるとさっと本に集中するから」とお話をつづけます。が、魔法のように印象的な言葉や耳障りがいい言葉にふっと意識が自然といくのですで子どもたちは。

 

最後にはたくさんの絵本を子どもも親も読んでもらい、絵本と共に成長することの面白さを体感しました。

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創世スクエアという開けた場所で実施できたこと。外の光がたくさん入ってくる場で行えたことの気持ち良さを感じた時間でした。また、季節や空間を変えて実施できたらと思います。

 

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